従業員が退職した際、故意にメールや書類などのデータを勝手に削除されてしまったというケースがあります。
気づいた時は既に遅し・・・

退職した従業員のパソコンデータが消されている…ゴミ箱の中もからっぽ…

雇用側としては、理由があって意図的に削除されたり、隠されたり、盗用されていないか？などと、心配になるのも仕方ありません。
今回は、退職者が削除したデータに対する損害賠償請求が可能かどうかに関して記載します。

退職者によるデータが消された事例

• 管理していたはずの書類データが削除されてどこにもない
• メールが一部だけ意図的に消されている
• ある案件のフォルダがごっそりなくなっている
• パソコンまるごと初期化されている

業務データは会社にとっても重要な情報。
万が一、不正利用された場合には、会社の信用を失うことになりかねません。

損害賠償請求は可能？

状況によって、データを勝手に削除してしまった退職者を責任追及をし、【損害賠償請求できる可能性があります。】

しかし、責任を問うためには、会社側が損害を被ったという証拠保全と証明が必要になります。データが削除されたという記録や、形跡を調査し、さらにそこからどれだけの損害を被ったのかの調査を行います。
このような調査を行うことをデジタルフォレンジック調査といいます。
デジタルフォレンジック調査が必要な場合は、『データ復旧の専門業者』や、データ調査・証拠保全を専門で行う『デジタルフォレンジック業者』に依頼をしましょう。

デジタルフォレンジック調査とは

デジタルフォレンジック調査とは、パソコン（PC）、サーバー、ネットワーク機器などのデジタル機器に残る記録を収集・解析を行い、法的な証拠性を明らかにする調査方法です。
犯罪や不正行為をはじめとした、様々な問題の解決に貢献いたします。

デジタルフォレンジック調査内容

デジタルフォレンジック調査でできる内容は下記の通りです。

1.削除データの復旧・調査

隠ぺい、破壊行為によるファイル、メールデータなどの復旧を行います。
主に、退職者の調査を行うことが多いです。退職者がパソコンからデータを削除したり、履歴を消すなどをして、他の従業員の方に見られないようにすることがあります。

現状、問い合わせが多いこととしては、Office、画像、メールデータなどの削除したデータの復旧を希望させる方が多いです。また、復旧ではなく、調査を希望される方もいます。データの作成者が誰になるのか、メールのやり取りなどは退職者だけでのやり取りなのかなど調査が必須になる場合もあります。

調査事例あります！こちらをクリックしてご覧ください。

2.操作履歴の復旧・調査

レジストリ、USB接続、ネットワーク接続、ブラウザ履歴などの復旧・調査を行います。
主に、退職者によるデータ持ち出しや労働問題（勤務怠慢、不当な残業代請求）などの調査を行います。
現状では、パソコンのログイン・ログアウトの時間などによる勤務時間の調査やデータの持ち出しがあるかどうかのUSBや外付けHDDの接続ログなどを調査する依頼が多くあります。また、勤務時間中の労働状態の確認などを行うこともございます。
例えば、どういったWEBサイトを見ているかなどを調査し、仕事中に勤務怠慢が発生していないかなども調査の一つです。

調査事例あります！こちらをクリックしてご覧ください。

3.パスワード・暗号化の解除

WindowsのログインパスワードやOfficeデータのパスワード、暗号化キーを忘れた場合の解析・解除を行います。
主に、退職した社員がロックをかける場合もあれば、社内のセキュリティを強固にしたために、忘れてしまうことなどが考えられます。
現状では、パスワードや暗号化キーを忘れてしまい、問い合わせが来ることが多々あります。また、デジタル遺品として、他界されてしまった方の機器の調査なども行うこともございます。

暗号化対応ソフト一覧を見たい場合は、こちらをクリックしてご覧ください。

デジタルフォレンジック調査が必要な場合

上記に記載あるように、フォレンジック調査には様々な内容があります。
法人のお客様の場合
・退職者の調査、労働問題、情報の持ち出し、ハッキング・不正アクセスや文書の改竄など
個人のお客様の場合
・デジタル遺品、ハッキング・不正アクセス、パスワード解析、残業代問題など
様々な問題が取り上げられます。
デジタルフォレンジック調査が必要な場合は、『データ復旧の専門業者』や、データ調査・証拠保全を専門で行う『デジタルフォレンジック業者』に依頼をしましょう。

退職者にデータの削除をさせないための取り組み

退職者にデータの削除をさせないためにも、社内での取り組みが必要です。下記に記載のあることをチェックしましょう。

1.入社時、退職前にできること

入社時、退職前にデータの取り扱いについて、誓約を交わして義務違反に基づく責任追及できる状況を作ること

• 在職中に機密情報取り扱いのルールの説明を行う。
• 退職の意思を申し出た際に、勝手にデータ消去を行わないことを約束させる。
• 従業員の個人判断でパソコンの初期化は絶対に行わせない。
• もし、消去したデータがあればどう取り扱ったのか（複製や持ち出し、譲渡など）明確に把握する。

2.退職者のデータ消去で困らないために

貸与しているパソコンは会社側の資産であり、データは重要な情報、財産です。

従業員に対して、在職中にデータの取り扱いについて、社内規定を作り、説明の上、同意を得ることをお勧めします。

説明をしなかった場合に、退職者から「説明責任がなかった！」など反論されることもなくなります。

万が一、消去されてしまった場合

1.専門業者へご連絡

ゴミ箱を空にして消去されたり、パソコン初期化された場合であっても、『データ復旧の専門業者』や、データ調査・証拠保全を専門で行う『デジタルフォレンジック業者』に依頼をしましょう。

ただし、消去データの復旧は難易度が高く、費用が高額になるため、その費用をどちらが負担するのかの争いを行わないためにも、誓約書や規定ルールを設けることが重要です。

2.証拠をつかみ、保全する

データを意図的に削除され、盗用されたり、悪用されている可能性がある場合、復旧したデータのファイルリストを作成し、証拠保全します。

リストを検証し、怪しい痕跡がないか判断します。

万が一、疑わしい証拠があった場合、リストを証拠として裁判に提出することが必要です。その場合、抽出したリストとともに、『調査内容の証明』を提出してもらうことがデジタルフォレンジック調査では可能です。

データ調査・証拠保全の経験がある、信頼のある専門業者へ依頼しましょう。

お困りごとがある際は、ぜひデジタルフォレンジック24にお問い合わせください。

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