フォレンジック調査会社の特徴と選び方のポイント

デジタルフォレンジックの概要と比較方法

「不正疑惑のあるスタッフがPC(パソコン)を全消去して退職した」
「特定の社員が仕事中社用PCで求職活動を行っている疑いがある」
「退職予定の従業員が独立をほのめかしておりその一環として情報漏えいを行っている可能性がある」

これらの法的証拠に関する情報をデジタル機器から抽出する技術です。
高度な技術力を必要とするためインターネットやパソコンショップで購入可能なデータ復旧ツールでは対応できません。
そこで専門の業者に相談・依頼する必要があります。
しかしいわゆるデータ復旧専門会社であっても特殊性の高いデジタルフォレンジックは請け負えないことがあります。

など繊細な事情のあるケースが多いため以下のお悩みが発生するのは当然のことです。

「技術は勿論セキュリティ的にも信頼性の高い業者に依頼したい」
「実績が多数ある会社に相談したい」
「緊急で対応してくれるスピーディさを求めたい」
「今後のデジタルデータの保守・保全を含めコンサルティングをしてほしい」
そこで今回はデジタルフォレンジックの概要や専門業者を徹底比較します。

デジタルフォレンジックとは

デジタルフォレンジックとはコンピュータやスマートフォン等のデジタル機器を用いた犯罪や不正を発見するためデジタル機器に残された情報を解析調査する技術です。

過去は紙媒体で保存されていた「情報」ですが近年はパソコンやハードディスクなどデジタル機器の普及によりデジタルデータやメールデータに置き換わっています。

もパソコン等のデジタル機器の中で行われます。
そうしたデジタル機器を調査・分析し刑事裁判や民事裁判において有力な証拠として提出する技術がデジタルフォレンジックなのです。

詳しくは以下のサイトもご参照ください。

1.デジタルフォレンジックとは
https://www.forensic24.com/about/
2. デジタルフォレンジックって何をするの?
https://www.forensic24.com/blog/jisseki/20200221/1561/

フォレンジック調査の活用と事例

近年ではコーポレートガバナンス(企業統治)の透明性が求められ後より一層強化される時流が見込まれています。

・カルテル
・情報漏えい インシデント 不正調査
・パワハラ調査
・サイバー攻撃 不正アクセス
・ログ調査

活躍の場は非常に多岐に渡ります。
調査対象についてもパソコンやスマートフォンだけでなくタブレットやドライブレコーダー・ドローンなど様々な情報端末が該当します。

実際に報道されているように大企業やベンチャー企業の内部調査や証拠復旧調査がフォレンジック調査会社によって行われています。

最新のフォレンジック技術を駆使し
・新興ベンチャー企業の事件では隠蔽されたデジタルデータを復元調査報告書として提出
   法的証拠として有罪判決の決め手に
・大企業の不正調査では約78万件にもなるメールからAI(人工知能)を駆使し
   重要な情報やデータを抽出
・いじめや違法取引などサイバー犯罪の温床となるSNS等のチャットアプリを復旧調査
   および情報漏えい調査

実態解明につながるすでに「情報犯罪」が一般化した昨今

の一途を辿っています

フォレンジック調査の実態と流れ

フォレンジック調査サービスと一言で表しても具体的な流れ(フロー)や実態はどのようなものでしょうか
特にはじめてのご依頼では不安が多いと思います。
ケースバイケースではありますが大まかな流れは以下の通りです。

1.相談・問い合わせ
2.証拠保全作業・データ収集
3.調査・解析
4.調査報告・レビュー

1.相談・問い合わせ

デジタルフォレンジック調査を行っている会社に相談や問い合わせを行います。
「要望の対応が可能か?」や専門性の高いフォレンジック調査サービス会社であれば調査内容の説明や調査方法の提案をしてくれるでしょう。

2.証拠保全作業・データ収集

いきなり調査するのではなくまずは保全作業を実施します。
専用機器を用いてHDDイメージファイルを作成するなどオリジナル媒体のコピー(複製)を取得します。

3.調査・解析

専門の技術者が保全データを用いて実際のデジタルフォレンジック調査や復旧調査を行います。

・メールデータ
・削除されたデータの復元(ゴミ箱など)
・Webサイト閲覧履歴
・隠蔽 捏造ファイル
・ソフト使用履歴やPC起動履歴
など

4.調査報告・レビュー

当然ですが解析や調査そのものは目的ではありません
・不正を発見する
・データレビューを行う
・調査報告書として提出
など専門のツールを使用して

デジタルフォレンジック専門業者を選ぶポイント

デジタルフォレンジックはまだ日本では浸透していないためご存知ない方がほとんどではないでしょうか。
デジタルフォレンジックとはパソコンやスマートフォンなどのデジタルデータを解析しデータ調査を行うことで『データの不正使用や削除・改竄・捏造・情報漏えいなどによる企業損失・妨害行為への法的紛争や訴訟損害賠償請求のために必要な証拠保全の技術』全般をさします。
依頼する際は技術は勿論

セキュリティ的にも信頼性の高い業者

に依頼したいと思います

デジタルフォレンジック専門業者を選定する際は以下の4つのポイントを押さえましょう。

1.技術力

デジタルフォレンジックは

高度なデータ復旧技術を持つデータ復旧専門業者であったとしてもデジタルフォレンジックの専用ツールを所持しているとは限りません。
同時に技術的な内容は社外秘のため公式HPに機材やツールを公表している業者は稀です。
気になる際は電話やメールなどで問い合わせ要望する対応が可能か問い合わせてみましょう。
実際にエンジニアと話ができればなお確実です。

2.セキュリティ

機密情報や個人情報また犯罪に関するケースが大半のため依頼する業者のセキュリティ対策も確認しましょう。
当然ですが技術力の高い業者はセキュリティ対策もしっかりしている傾向があります。
・プライバシーマーク
公式HPで公的なセキュリティ認定を取得しているか確認しましょう。
また大手企業や官公庁からの依頼実績のある業者も。

3.スピード

仮に高い技術力を持っていたとしても時間がかかりすぎてしまい
「裁判に間に合わなかった!」
「待っている間にスタッフが退職してしまい連絡がつかなくなった!」
となっては元も子もありません事前に調査に要する時間も確認しましょう。
対象の機器や調査によって数日で終わるものもあれば数週間要するケースもあります。

緊急性やセキュリティを重視する場合一考の余地があります。

4.見積り・費用

デジタルフォレンジックは公式HPに費用が記載されていないケースがほとんどです。
これは様々な機器や様々なケースが想定されるため

ケースが多いためです。
実際に問い合わせて概算だけでも聞くのが確実でしょう。
また料金体系も各社様々です。
「成功報酬」「初期費用が発生」など公式HPの表記だけではわかりづらいことがありますのでこの点も聞いてみましょう。

5.法的証拠となる調査報告書を発行できるかどうか

デジタルフォレンジックが必要な場合は裁判なども視野に入れていると思います。
報告書には「調査結果」「使用したツール等」「調査した物品を特定できる数値」などを記載します。
デジタルフォレンジックを行うためには必要な事なので

6.証拠保全を行っているかどうか

これはデジタルフォレンジック業務では必要なことなのですが意図的なデータ改変や改ざんが行われていないことを証明することで証拠としての効力を持たせる方法が証拠保全となります。
初期調査の前には必ずHDDやSDD各種メモリなどをセクタ単位で複製してデータを保全する必要があります。
削除されたデータの痕跡等も含めてコピーされるため後になって不正の疑い等が浮上した場合でも再度当時の環境のまま内部調査を行うことが出来ます。

が必須となります。
これを行っていない業者はまず無いと言ってもよいですが確認は怠らないようにしましょう。

7.目的とする調査に対応しているか

デジタルフォレンジックと一口に言っても「消されたメールの調査」などの「メールフォレンジック調査」や「過去のWeb閲覧履歴」「パソコンを起動していた期間」「ソフトウェアの起動履歴」「パスワードの調査・解除」から「情報漏えい」や「不正アクセス」の社内調査など様々な種類があります。

8.データ復旧作業に対応しているかどうか

対象となるデータが削除されていたり対象機器が物理的に壊されていたりと通常のアクセス方法ではデータを確認できないことがあります。
そのままの状態ではデータを取り出せないだけでなく異常があったまま調査しようとすると状況が悪化してしまう場合があります。

を選ぶとよいでしょう。

9.電話・メール対応などがしっかりしているか

最終的に決め手となるのは親身になって対応してくれるかどうかです。
少しでも不審な点があるのなら別の業者にもかけてみたりあるいは日を改めてみるなどしっかりとした対応を行ってくれる業者に依頼することが大事となります。

デジタルフォレンジック専門業者の比較

日本国内にはデータ復旧専門業者が100社以上あるとされています。
しかしデータ復旧より更に高度な技術を要するフォレンジック専門業者はかなり限られます。
上記の「デジタルフォレンジック専門業者を選ぶポイント」を踏まえおすすめのフォレンジック専門業者を4社紹介します。

1.デジタルフォレンジック24(特急データ復旧ウィンゲット)

https://www.forensic24.com

デジタルフォレンジック24は特急データ復旧ウィンゲットが運営するフォレンジック専門サービスです。

・全国に受付可能オフィスあり
・全国出張サービス現地対応可能
・プライバシーマークを取得
・24時間問い合わせ対応可
10年以上蓄積したデータ復旧サービスのノウハウをフォレンジックサービスにも応用し

「規則のため持ち出しができない」「夜間に秘密裏に行ってほしい」というご要望にマッチします。

2.WDR Forensic(くまなんピーシーネット)

WDR Forensic

https://www.kumanan-pcnet.co.jp/forensic/service/

プライバシーマーク情報セキュリティサービス基準(経済産業省)を取得しています。
オンサイトの出張サービスや現地対応は行っていません。
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末また監視カメラやドライブレコーダーなど特殊デバイスのフォレンジック対応に力を注いでいます。
また業者向けにフォレンジック専門ツールの販売も行っています。
その点からも技術力の高さへの自信が伺えます。

3.AOSデータ株式会社

https://www.fss.jp/

データ復旧ソフト「ファイナルデータ」の販売で有名な老舗のデータ復旧専門会社です。
通常のフォレンジックは勿論高いソフトウェア技術を活かします。
・ドローンフォレンジック:事故や犯罪に関わるドローンの動画データを解析
・画像解析フォレンジック:断片化・破損した画像ファイルを修復して証拠データを抽出
などのユニークなサービスも行っています。

また

依頼する前にその点も問い合わせて確認するといいでしょう。

4.大阪データ復旧(アイフォレンセ日本データ復旧研究所株式会社

https://www.daillo.com/jp/service/digital-forensic-investigation

セキュリティ関連学会で活躍されておりテレビ番組「クローズアップ現代+」にてデータ復旧の達人と紹介されました。
・弁護士が同席した上でWeb会議
・訴訟に向けた書類作成
・誹謗中傷文書の作成経緯の解明
など柔軟に対応してくれるのが強みです

デジタルフォレンジック業者にまずは相談!

今回はデジタルフォレンジックの概要や専門業者を選ぶポイント実際の比較について解説しました。

不正取引や情報漏えいを実際に目の当たりにすると動揺されるかもしれません。
そんな時ひとりで抱え込んだり悩んだりせず弁護士やデジタルフォレンジック専門業者に相談してみましょう。
選ぶポイントは以下の4つです。

1.技術力:デジタルフォレンジックの専用ツールを所持しているか? 要望する対応は可能か?
2.セキュリティ:プライバシーマークを取得しているか?
3.スピード:調査に要する時間は? 出張や現地での対応は可能か?
4.見積り・費用:料金体系は? 初期費用は?

そして気になった業者あれば

技術や経験の豊富なスタッフが適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
その上で自分の要望に合った業者に実際に依頼をしましょう。

ご相談・お問い合わせ

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デジタルフォレンジック
サービス詳細内容

故意的なメール削除

主に退職者などが証拠隠滅のために
完全削除したメールデータを
復元いたします
メールの不正利用の可能性が高い
パソコンからメールを復元し
データを証拠として提出いたします

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顧客情報漏えい形跡調査

主に退職者などが証拠隠滅のために
完全削除したメールデータを
復元いたします
メールの不正利用の可能性が高い
パソコンからメールを復元し
データを証拠として提出いたします

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Webサイト閲覧履歴調査

各種ブラウザ(Microsoft Edge, Google Chrome, Firefox等)のインターネット閲覧履歴を抽出します
削除したものも形跡が残っていれば復元します

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ファイル削除 ゴミ箱の完全消去

故意にデータを削除し
さらにゴミ箱からも削除された
データを復元するサービスです

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隠ぺい・捏造ファイルの調査

不正の証拠になるようなデータを別のデータに隠ぺいされていても探し出すことができます
データを改ざんし証拠の捏造を行っても解析し、改ざんされたことを証明することができます

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PC起動・ソフト使用履歴調査

パソコン上で起動したソフトウェアの履歴を一覧にいたします
起動した日時、ソフトがわかることで誰もいない時間に起動していたり、身に覚えのないソフトが動いていることがわかります

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