
「退職した社員がPCのデータをすべて削除してしまった」 「社内不正の疑いがあるが、アクセスログや操作履歴が消されている」
このような事態に直面した際、自力でデータ復元を試みるのは非常に危険です。不適切な操作を行うと、法的な証拠能力が失われるだけでなく、データが上書きされて二度と復元できなくなる恐れがあります。
内部不正や情報漏洩などのインシデントにおいて、削除された操作ログの復元と法的に有効な「証拠保全」を行うには、デジタルフォレンジックの専門調査会社への依頼が不可欠です。
本記事では、削除ログの復元や証拠保全の基礎知識から、調査会社の選び方、そして2026年最新の頼れる調査会社10選を詳しく解説します。
Contents
- 1 削除された操作ログは復元できる?知っておくべき基礎知識
- 2 単なる「データ復元」と「証拠保全(フォレンジック)」の根本的な違い
- 3 削除ログ復元・証拠保全ができる調査会社を選ぶ5つのポイント
- 4 【2026年最新】削除ログ復元・証拠保全ができるおすすめ調査会社10選
- 4.1 デジタルフォレンジック24(株式会社リプラス)
- 4.2 WDR Forensic(株式会社くまなんピーシーネット)
- 4.3 AOSフォレンジックルーム(AOSデータ株式会社)
- 4.4 ロジテック デジタルフォレンジックサービス(ロジテックINAソリューションズ株式会社)
- 4.5 大塚商会 デジタルフォレンジックサービス(株式会社大塚商会)
- 4.6 FRONTEO 企業不正・不祥事調査 〜フォレンジック調査〜(株式会社FRONTEO)
- 4.7 ラック デジタルフォレンジック(株式会社ラック)
- 4.8 TMIP&S フォレンジック(TMIプライバシー&セキュリティコンサルティング株式会社)
- 4.9 GMOサイバーセキュリティ byイエラエ セキュリティインシデント調査(GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社)
- 4.10 CyberDefense フォレンジック調査・インシデント対応(株式会社サイバーディフェンス研究所)
- 5 デジタルフォレンジック調査を依頼する際の流れ5ステップ
- 6 【重要】調査依頼前にやってはいけない3つのNG行動
- 7 まとめ|自社の状況に合った調査会社へ早めの相談を
削除された操作ログは復元できる?知っておくべき基礎知識

結論から言えば、意図的に削除された操作ログやファイルでも、適切な初動対応を行えば復元できる可能性は十分にあります。
操作ログが削除されても復元・解析が可能な理由
PCやサーバー上でファイルやログを「削除」したり「ゴミ箱を空にする」操作を行っても、実際にはデータそのものが即座に消去されるわけではありません。OS上の「管理情報(インデックス)」が消去され、その領域が「上書き可能な空き容量(非割り当て領域)」として認識されるだけです。
そのため、新しいデータで上書きされる前であれば、ストレージ内部に残る痕跡(メタデータやシャドウコピー、レジストリなど)から、専用の解析ツールを用いて復元が可能です。
単なる「データ復元」と「証拠保全(フォレンジック)」の根本的な違い
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「データ復元」は単に失われたファイルを取り戻すことを目的とします。一方、デジタルフォレンジックにおける「証拠保全」は、法的証拠能力(チェイン・オブ・カストディ:証拠管理の連続性)を維持しながらデータを抽出・解析する点が異なります。
裁判や警察への被害届提出を見据える場合、専用機器(ライトブロッカーなど)を使用して元のデータを一切変更せずにクローン(複製)を作成し、その複製データを用いて調査を行う必要があります。
削除ログ復元・証拠保全ができる調査会社を選ぶ5つのポイント

調査会社選びに失敗すると、時間と費用を無駄にするだけでなく、重要な証拠を失うことになりかねません。以下の5つのポイントを基準に選びましょう。
- 削除データの高度解析・ログ復元の技術力と実績
- 裁判や公的機関に提出可能な「調査報告書」の作成能力
- 初動対応の早さ(24時間365日対応・現地駆けつけ)
- セキュリティ体制とプライバシー認証(ISMS、Pマークなど)
- 費用体系の明確さと事前見積もりの丁寧さ
【2026年最新】削除ログ復元・証拠保全ができるおすすめ調査会社10選
ここからは、法人向けのデジタルフォレンジック対応に強みを持つおすすめの調査会社10社を紹介します。自社の課題や目的に合った調査会社を選定してください。
デジタルフォレンジック24(株式会社リプラス)

公式サイトURL: https://www.forensic24.com/
【会社概要】 株式会社リプラスが提供する「デジタルフォレンジック24」は、サイバー攻撃や内部不正による情報漏えいなど、各種セキュリティインシデントに迅速に対応するフォレンジックサービスです。
【特徴】 電子機器内のデータを調査・分析し、削除されたファイルやログの復元から、原因特定、法的証拠としての保全までを網羅しています。迅速な初期調査・クローン保全サービスを提供しています。
【他社との違い・強み】 事後調査にとどまらず、MylogStar(PC操作・Web閲覧ログ管理)やUTM(統合脅威管理)の導入など、再発防止に向けた「セキュリティ保守サービス」までワンストップで提供している点が特徴です。
【主な対応内容】
- 意図的なメール・ファイル削除の復元
- PC起動・ソフト使用履歴調査
- 隠ぺい・捏造ファイルの調査
- クローン保全
【こんな企業におすすめ】 インシデントの初期対応(証拠保全)から詳細解析、そして調査後の強固なセキュリティ体制(ログ管理やUTM導入)構築まで、トータルで相談したい企業。
WDR Forensic(株式会社くまなんピーシーネット)

公式サイトURL: https://www.kumanan-pcnet.co.jp/
【会社概要】 熊本を拠点とするデータ復旧・デジタルフォレンジック専門企業です。データ復旧サービス「WinDiskRescue」やフォレンジックサービス「WDR Forensic」を展開しています。
【特徴】 経済産業省が定める情報セキュリティサービス基準の審査登録を受けているサービスで、PC・スマートフォン・レコーダーなど幅広い機器の削除データ復元、操作履歴調査、証拠保全に対応しているとしています。
【他社との違い・強み】 自社開発の証拠保全装置で特許を取得しているほか、ハッシュ値を記載した保全レポートによりチェーン・オブ・カストディ(証拠管理の連続性)を維持できる点を特徴として掲げています。
【主な対応内容】
- 削除データ復元(ファイル・履歴・メール・チャットなど)
- 操作履歴調査(発着信・通信・GPS・ブラウザ履歴など)
- チップオフ解析(破損・パスロック端末の解析)
- 証拠保全(PC・スマートフォン・各種レコーダー)
【こんな企業におすすめ】 PCやスマートフォンだけでなく、ドライブレコーダーなど特殊な機器を含めて削除データの復元・証拠保全を依頼したい企業。
AOSフォレンジックルーム(AOSデータ株式会社)

公式サイトURL: https://www.fss.jp/
【会社概要】 警察機関や検察庁などの公的機関に対しても捜査協力・ツール提供(ファイナルフォレンジックなど)を行っており、日本のフォレンジック業界の中でも長い歴史を持つ企業とされています。
【特徴】 自社でフォレンジックツールを開発しており、法執行機関が採用する水準を意識した証拠保全・解析体制を提供しているとしています。
【他社との違い・強み】 企業内に証拠保全と調査を行うための専用空間(フォレンジックルーム)を構築する支援など、企業の内部監査体制そのものを底上げするサービスも提供しています。
【主な対応内容】
- 退職者の情報持ち出し調査
- メール・オフィスファイルの復元
- 証拠隠滅の調査
- 企業内フォレンジック体制の構築支援
【こんな企業におすすめ】 大型の訴訟を控えており、公的機関レベルの厳格な証拠能力が求められる大企業や法務部門。
ロジテック デジタルフォレンジックサービス(ロジテックINAソリューションズ株式会社)

公式サイトURL: https://www.logitec.co.jp/data_recovery/df/
【会社概要】 PC周辺機器メーカーとして知られるロジテックが運営し、長年のデータ復旧事業で培ったノウハウをフォレンジックに転用しているサービスです。
【特徴】 専用機器を用いた保全により、証拠が入っている媒体を保護し、セキュリティ環境を整えた専用ラボで解析を行うとしています。
【他社との違い・強み】 メーカーとしてのHDD/SSDなどの記憶媒体に関する知見を活かしており、ドライブレコーダーや監視カメラなどの特殊媒体の解析にも対応しています。
【主な対応内容】
- PC・サーバ・スマホ・USBメモリ・ドラレコの証拠保全
- 削除データ復元
- 社内不正調査
【こんな企業におすすめ】 記憶媒体(HDD/SSDなど)の構造的な知識が必要な復元や、社用車の事故(ドラレコ解析)なども併せて依頼したい企業。
大塚商会 デジタルフォレンジックサービス(株式会社大塚商会)

公式サイトURL:https://www.otsuka-shokai.co.jp/
【会社概要】 国内屈指のシステムインテグレーターである大塚商会が提供する、法人向けセキュリティソリューションの一環です。
【特徴】 ネットワーク上の情報履歴やPC操作の痕跡から過去のやり取りを調査し、刑事事件での証拠鑑定に関わった実績もあるとしています。人為的に削除されたデータの復元にも対応しています。
【他社との違い・強み】 普段から大塚商会のITサポート(たよれーる等)を導入している企業にとって、既存のネットワーク環境を理解した上でのスムーズな連携と調査依頼が可能です。
【主な対応内容】
- PC操作痕跡の復元
- ネットワーク履歴調査
- 流出物の特定
- 報告書作成
【こんな企業におすすめ】 すでに大塚商会のITサービスやOA機器を導入しており、既存の窓口を活用してスムーズに調査を進めたい企業。
FRONTEO 企業不正・不祥事調査 〜フォレンジック調査〜(株式会社FRONTEO)

公式サイトURL: https://www.fronteo.com/
【会社概要】 独自のAI技術(KIBIT)を活用し、国際訴訟のeディスカバリ(電子証拠開示)やデジタルフォレンジックをグローバルに展開する企業です。
【特徴】 膨大なテキストデータやメールログの中から、AIを用いて不正の兆候や証拠となるやり取りを抽出する技術に強みを持つとしています。
【他社との違い・強み】 国際的な法的要件に精通しており、海外子会社を含めた大規模な不正調査や、膨大なデータ量(ビッグデータ)の解析に対応できる点が特徴です。
【主な対応内容】
- eディスカバリ支援
- 国際訴訟対応
- AIによる不正メール・ログの監査および解析
【こんな企業におすすめ】 海外拠点を持つグローバル企業や、数千台規模のPC・膨大なメールデータの中から不正の証拠を見つけ出したい大企業。
ラック デジタルフォレンジック(株式会社ラック)

公式サイトURL: https://www.lac.co.jp/
【会社概要】 日本のサイバーセキュリティ業界で長年の実績を持つ専門企業です。緊急対応チーム(サイバー119)を擁し、高度なインシデント対応を提供しています。
【特徴】 標的型攻撃やランサムウェアなど、高度なサイバー攻撃による侵害調査(インシデントレスポンス)に特化したフォレンジックを得意としています。
【他社との違い・強み】 外部からのサイバー攻撃に関する脅威インテリジェンスを保有しており、攻撃者の手口(TTPs)を踏まえたログ解析に定評があるとされています。
【主な対応内容】
- ランサムウェア感染調査
- 不正アクセス経路の特定
- サイバー攻撃被害の証拠保全とログ解析
【こんな企業におすすめ】 内部不正よりも、外部からの巧妙なサイバー攻撃(ハッキング、マルウェア感染)による被害全容の解明とログ復元を求めている企業。
TMIP&S フォレンジック(TMIプライバシー&セキュリティコンサルティング株式会社)

公式サイトURL: https://tmiconsulting.co.jp/
【会社概要】 TMI総合法律事務所グループのフォレンジック専門会社です。IT技術と法的知見の両面から不正調査・サイバーインシデント対応を支援しています。
【特徴】 削除データの復元手法やパスワード解除の考え方を公式コラムで具体的に解説するなど、技術的な裏付けを開示している点が特徴です。ごみ箱から削除された後のデータについても、専用のフォレンジックソフトウェアを用いて復元できるケースがあるとしています。
【他社との違い・強み】 法律事務所グループならではの強みとして、第三者委員会対応や訴訟を見据えた調査設計など、法的手続きに直結する場面でのサポート体制を打ち出しています。
【主な対応内容】
- 削除データの復元・解析
- パスワード付きファイルの解除支援
- 第三者委員会対応・社内調査支援
- サイバーインシデント対応(ランサムウェア被害調査など)
【こんな企業におすすめ】 社内調査が訴訟や第三者委員会の設置に発展する可能性があり、法務対応まで見据えたフォレンジック調査を依頼したい企業。
GMOサイバーセキュリティ byイエラエ セキュリティインシデント調査(GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社)

公式サイトURL: https://gmo-cybersecurity.com/
【会社概要】 GMOインターネットグループのセキュリティ専門企業です。脆弱性診断やペネトレーションテストで知られますが、ディフェンシブセキュリティ部内にフォレンジック課を設置し、証拠保全からデジタル鑑識までを行うサービスも提供しています。
【特徴】 PC・サーバーだけでなく、クラウドやモバイル、IoT機器まで幅広い対象のフォレンジックに対応しているとしています。証拠保全を「フォレンジック調査の中で最も重要な作業」と位置付け、対象端末を不用意に操作しないための手順を重視しています。
【他社との違い・強み】 攻撃側の視点を持つ診断・ペネトレーションテスト部門を併設している点が特徴で、攻撃手法への理解を踏まえた解析が可能だとしています。埼玉県警察サイバー対策課への技術指導実績も確認できます。
【主な対応内容】
- 証拠保全(PC・サーバー・クラウド・モバイル・IoT)
- デジタル・フォレンジック調査
- インシデントレスポンス支援
- CSIRT支援
【こんな企業におすすめ】 サイバー攻撃の侵入経路調査だけでなく、クラウドやモバイル、IoT機器など多様な対象を含めて調査を依頼したい企業。
CyberDefense フォレンジック調査・インシデント対応(株式会社サイバーディフェンス研究所)

公式サイトURL: https://www.cyberdefense.jp/services/ir
【会社概要】 サイバーセキュリティ分野で長年の実績を持つ専門企業で、脆弱性診断やペネトレーションテストと並ぶ主力サービスとしてフォレンジック調査・インシデント対応を提供しています。
【特徴】 自社開発のインシデント対応ツール「CDIR」を用いて、調査対象への影響を抑えながら証拠保全・データ収集を行える点が特徴です。ディスクやメモリに残る痕跡から、削除・実行されたファイルの履歴解析までを一貫して対応しています。
【他社との違い・強み】 フォレンジックエンジニアに加え、マルウェア解析エキスパートや攻撃者視点を持つペネトレーションテスターを組み合わせた複合チーム体制を敷いています。警察庁・検察庁・防衛省などの法執行機関・防衛組織向けにフォレンジック研修を実施してきた実績があり、経済産業省の「情報セキュリティサービス基準」適合サービスとしても登録されています。
【主な対応内容】
- 証拠保全・データ収集(ディスク・メモリ・ログ)
- 削除ファイル・実行履歴の解析
- マルウェア解析
- ネットワーク機器ログ・パケット解析
- 調査報告書の作成
【こんな企業におすすめ】 標的型攻撃や不正アクセスなど外部からの侵害と、社内の不正行為の両方を見据えて、法執行機関レベルの厳格な調査体制を求める企業。
デジタルフォレンジック調査を依頼する際の流れ5ステップ

お問い合わせ・事前ヒアリング
状況(何が起きたか、いつ気付いたか、対象機器の台数など)を伝え、対応方針や概算見積もりを確認します。
証拠保全(ライトブロッカー使用・イメージング作業)
現地駆けつけ、または機器の郵送にて、対象端末のデータを一切改ざんしない専用機器でクローンを作成します。
ログ復元・詳細解析
複製したデータを用いて、削除されたファイルの復元や操作ログ、アクセス履歴の解析を実施します。
調査報告書の作成・提出
裁判所や警察などの公的機関にも提出可能な、法的に有効な調査報告書を受領します。
再発防止策の提案・法的対応サポート
調査結果に基づき、新たなログ管理システムの導入(例:MylogStarの導入)やUTM構築など、再発防止策を実施します。
【重要】調査依頼前にやってはいけない3つのNG行動

操作ログが削除されたことに気付いた直後の「初動」が、証拠確保の成功率を大きく左右します。以下の行動は絶対に避けてください。
端末の再起動やシャットダウン
再起動によってシステムファイルが上書きされたり、メモリ上に残っていた一時的な証拠(揮発性データ)が消滅するリスクがあります。
通常操作や市販のデータ復元ソフトの使用
対象機器で検索を行ったり復元ソフトをインストールすると、残されていた「復元可能な領域」が上書きされ、プロでも復元不可能になります。
ネットワークに接続したままの放置
外部からの遠隔操作によるさらなるログ消去やデータ持ち出しを防ぐため、LANケーブルを抜き、Wi-Fiをオフにしてネットワークから隔離してください。
まとめ|自社の状況に合った調査会社へ早めの相談を
意図的に削除された操作ログやファイルでも、適切なフォレンジック技術を用いれば復元し、強力な法的証拠として活用することが可能です。何より重要なのは「初動を誤らないこと」、そしてそのために信頼できる専門家をできるだけ早く見つけることです。
自社の状況(事後対応だけでなく再発防止も含めたいか、海外訴訟が絡むかなど)に合わせて最適な調査会社を選定し、被害の最小化と確実な事実解明を進めてください。
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